- 其の一、
- 平安時代、貴族によって地蔵菩薩(ぼさつ)がまつられるようになりました
- 其の二、
- 鎌倉時代以降、地蔵菩薩は子供を守る仏様として民衆の間にも広まりました
- 其の三、
- 京都では、地蔵菩薩をまつって様々な行事が行われます
京都から日本中へ広がった地蔵菩薩
平安時代後期、地獄の苦しみから人々を救うと地蔵菩薩がまつられ、貴族の間で地蔵菩薩信仰が始まりました。鎌倉時代には民衆の間でも盛んに信仰され、親より早く亡くなった子供があの世で受けている苦しみから救うという言い伝えも広まりました。また、民間信仰の道祖神と結び付き、全国各地で「お地蔵さん」「 お地蔵さま」と親しみを込めて呼ばれています。
お地蔵さんにまつわる風習や行事
現在、京都市内には約5,000のお地蔵さんがまつられていると言われ、街中ではよくお地蔵さんを見かけます。きれいにお化粧されていたり、よだれ掛けがされていたりと、京都の人には1番身近な仏様として親まれています。そして、子供の健やかな成長を祈ってお地蔵さんをまつる行事もあちこちで行われます。特に8月は、町内で行われる「地蔵盆」や、6カ所の地蔵堂を巡る「六地蔵めぐり」が有名で、夏の風物詩となっています。また京都市右京区・化野(あだしの)念仏寺では、賽(さい)の河原を模した西院の河原にまつられている数千体の無縁仏にろうそくを灯して供養する幻想的な行事「千灯供養」が行われます。
- (伏見区) ぬりこべ地蔵
- 伏見稲荷大社近くにまつられ、歯痛平癒にご利益があります。
- 西岸寺(さいがんじ)の油懸地蔵(伏見区)
- かつて油売りが誤って桶の油をこぼし、残りを地蔵に掛けて帰ったところ、商売が繁盛したと言われています。今は地蔵堂に安置され、参拝可。
- 毎年8月23日・24日の夏祭りを、京都を中心に近畿地方では「地蔵盆」と呼びます。各町内でお地蔵さんをまつり、お菓子を供え、子供たちは輪になって大きな数珠を「南無阿弥陀仏」と唱えながら回します。
男の子は白、女の子は赤の提灯(ちょうちん)にお地蔵さんと子供の名前を書いて奉納すると、願い事が叶うと言われています
- 毎年8月22日・23日に、京都の街道出入り口にまつられている、大善寺(伏見区)をはじめとした6つのお寺のお地蔵さんを参拝して、家内安全と無病息災を祈る行事。各寺の「お幡(はた)」と呼ばれるお札を集めて玄関につるすと、厄病退散や福徳招来のご利益があるとされています。
制作:2014年7月
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- 第七十二回 京舞
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- 第六十九回 平安京
- 第六十八回 冬の京野菜
- 第六十七回 茶の湯(茶道)
- 第六十六回 京の女流文学
- 第六十五回 京の銭湯
- 第六十四回 京の離宮
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- 第六十二回 能・狂言
- 第六十一回 京の伝説
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- 第五十八回 京のしきたり
- 第五十七回 百人一首
- 第五十六回 京の年末
- 第五十五回 いけばな
- 第五十四回 京の城
- 第五十三回 観月行事
- 第五十二回 京の塔
- 第五十一回 錦市場
- 第五十回 京の暖簾
- 第四十九回 大原女
- 第四十八回 京友禅
- 第四十七回 京のひな祭り
- 第四十六回 京料理
- 第四十五回 京の町家〈内観編〉
- 第四十四回 京の町家〈外観編〉
- 第四十三回 京都と映画
- 第四十二回 京の門
- 第四十一回 おばんざい
- 第四十回 京の焼きもの
- 第三十九回 京の七不思議
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- 第三十六回 京都御所
- 第三十五回 京の通り
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- 第三十一回 伏見の酒
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- 第二十五回 葵祭
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- 第二十一回 京の幕末
- 第二十回 京の梵鐘
- 第十九回 京のお豆腐
- 第十八回 時代祭
- 第十七回 京の近代建築
- 第十六回 京のお盆行事
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- 第十四回 京都の路地
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- 第十回 枯山水庭園の眺め方
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- 第七回 特別拝観の楽しみ方
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- 第五回 仏像の見方
- 第四回 送り火の神秘
- 第三回 祇園祭の楽しみ方
- 第二回 京の名水めぐり
- 第一回 池泉庭園の眺め方