- 其の一、
- 歌人100人の短歌をひとり1首ずつ選んでまとめた和歌集です
- 其の二、
- 一般的に、鎌倉時代の歌人・藤原定家(ふじわらのさだいえ)が選んだ「小倉(おぐら)百人一首」が有名です
- 其の三、
- 「小倉百人一首」には、飛鳥時代から鎌倉時代の天皇や僧、貴族の歌が選ばれています
日本の心、和歌
中国の唐歌(からうた)に対して、日本で生まれた大和歌(やまとうた)のことを和歌と言います。5音と7音のリズムを持った言葉で構成されることが特徴で、長歌・短歌・旋頭歌(せどうか)など様々な種類がありました。現在、和歌と言えば5・7・5・7・7の調子に乗せた短歌を指し、風景を見た感動や、恋愛の喜びや悲しみなどが込められています。
名歌がそろった百人一首
短歌を集めた歌集の中でもよく知られているのが100人の歌をひとり1首ずつ選んだ百人一首。「武家百人一首」や「女百人一首」など様々ありますが、中でも最も有名なものは、今から約800年前に歌人・藤原定家によって選出された「小倉百人一首」です。天皇の命によって編纂(へんさん)された勅撰(ちょくせん)和歌集から天皇や僧、歌人としても有名な柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)や紀貫之(きのつらゆき)といった貴族など、100人の歌が集められています。その100首の内、恋の歌が43首、季節の歌が32首あり、歌で気持ちを伝える当時の文化を読み取ることができます。やがて江戸時代になると歌を覚えるために「歌かるた」が作られるようになり、今日では「小倉百人一首」は正月のかるた遊びとしても定着したのです。
鎌倉時代初期に活躍した藤原定家は、平安時代の関白・藤原道長の5代目の子孫にあたります。歌の名手であったため、天皇の命を受けて『新古今和歌集』『新勅撰和歌集』を編纂したことでも知られます。
定家の子孫は"和歌の家"として有名な冷泉家(れいぜいけ)。今でも平安貴族の文化を伝える年中行事が行われています
約800年前、ある歌会に出席した定家は、主人の宇都宮蓮生(れんじょう)から「100首の和歌を書いた色紙で部屋を飾りたいので選んで欲しい」と頼まれました。定家は約1カ月もの時間をかけ、『古今和歌集』や『新古今和歌集』などから100首を選んだと言われています。
定家の山荘は、嵯峨にある小倉山のふもとにあったと言われ、その場所は常寂光寺や二尊院など諸説あります。常寂光寺には定家の像がまつられていますが、現在も特定はされていません。また小倉山荘はその後、時雨(しぐれ)亭とも呼ばれました。
定家が選んだ「小倉百人一首」の名称は、定家や依頼主である宇都宮蓮生の山荘があった小倉山に由来すると言われています
江戸時代のかるたをはじめ、百人一首にまつわる貴重な資料や歌の場面を再現したジオラマなどが展示されています。
- ●10時~16時30分(入館)
月曜(祝日は翌日)・12/25(火)~1/4(金)休館 - ●大人500円・小中生300円
- ●075-882-1111 ●www.shigureden.or.jp
- ●三条駅から京都バス 61~64系統 市バス11系統 嵐山下車 西へ徒歩約5分/嵐電(京福)嵐山駅下車 南西へ徒歩約5分
かるたに似た遊びは平安時代からありました。貝の内側に絵を描き、合う一対を探す「貝合わせ」から発展した「歌貝(うたがい)」は、貝に描かれた上の句を読み、同じく貝に描かれた下の句を取るという現在のかるた遊びの起源となるものでした。
日本で初めて和歌を詠んだと伝わる神・スサノヲノミコトにかるた取りを奉納する神事。毎年1月3日に行われ、あでやかな平安装束に身を包んだ人々が妙技を披露します。
- 明け方、宇治川に立ちこめていた霧が途切れ途切れに晴れ、だんだん景色が見えてくる様子を詠んだものです
網代は漁業の仕掛けのことで、宇治川では冬に氷魚(ひお)を取るために使われました
- 大覚寺の滝は、水が枯れてもなおその名が伝わってくるほどの名滝であると歌っています。この滝は現在、碑だけが残る名古曽(なこそ)の滝のことです
- 上賀茂神社の夏越祓(なごしのはらえ)を詠んだ歌。すっかり秋の気配となっているが、この行事を見ると暦の上ではまだ夏であることを思い出させてくれるという季節感を表現しています
- 第百九十三回 秋の京菓子
- 第百九十二回 京都の植物
- 第百九十一回 京都の風習
- 第百九十回 幻の巨椋池(おぐらいけ)
- 第百八十九回 京都と魚
- 第百八十八回 京都とお花見
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- 第百八十五回 『源氏物語』ゆかりの地
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- 第百八十三回 京都の坪庭(つぼにわ)
- 第百八十二回 どこまで分かる?京ことば
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- 第百七十九回 厄除けの祭礼とお菓子
- 第百七十八回 京都と徳川家
- 第百七十七回 京の有職文様(ゆうそくもんよう)
- 第百七十六回 大念仏狂言(だいねんぶつきょうげん)
- 第百七十五回 京表具(きょうひょうぐ)
- 第百七十四回 京の難読地名
- 第百七十三回 京の縁日
- 第百七十二回 京の冬至(とうじ)と柚子(ゆず)
- 第百七十一回 京都の通称寺
- 第百七十回 京都とキリスト教
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- 第百六十八回 お精霊(しょらい)さんのお供え
- 第百六十七回 京の城下町 伏見
- 第百六十六回 京の竹
- 第百六十五回 子供の行事・儀式
- 第百六十四回 文豪と京の味
- 第百六十三回 普茶(ふちゃ)料理
- 第百六十二回 京都のフォークソング
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- 第百六十回 御火焚祭
- 第百五十九回 鴨川の橋
- 第百五十八回 陰陽師(おんみょうじ)
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- 第百五十六回 貴族の別荘地・伏見
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- 第百五十回 京のお雑煮
- 第百四十九回 京の牛肉文化
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- 第百四十七回 明治の京都画壇
- 第百四十六回 京の名所図会(めいしょずえ)
- 第百四十五回 ヴォーリズ建築
- 第百四十四回 島原の太夫(たゆう)
- 第百四十三回 京の人形
- 第百四十二回 京の社寺と動物
- 第百四十一回 鳥居(とりい)
- 第百四十回 冬の食べ物
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- 第百三十八回 京都と様々な物の供養
- 第百三十六回 京都とビール
- 第百三十五回 京都と鬼門(きもん)
- 第百三十四回 精進料理
- 第百三十三回 明治時代の京の町
- 第百三十二回 皇室ゆかりの建物
- 第百三十一回 京の調味料
- 第百三十回 高瀬川
- 第百二十九回 蹴鞠
- 第百二十八回 歌舞伎
- 第百二十七回 京都に残るお屋敷
- 第百二十六回 京の仏像 [スペシャル版]
- 第百二十五回 京の学校
- 第百二十四回 京の六地蔵めぐり
- 第百二十三回 京の七不思議<通り編>
- 第百二十二回 京都とフランス
- 第百二十一回 京の石仏
- 第百二十回 京の襖絵(ふすまえ)
- 第百十九回 生き物由来の地名
- 第百十八回 京都の路面電車
- 第百十七回 神様への願いを込めて奉納
- 第百十六回 京の歴食
- 第百十五回 曲水の宴
- 第百十四回 大政奉還(たいせいほうかん)
- 第百十三回 パンと京都
- 第百十二回 京に伝わる恋物語
- 第百十一回 鵜飼(うかい)
- 第百十回 扇子(せんす)
- 第百九回 京の社寺と山
- 第百八回 春の京菓子
- 第百七回 幻の京都
- 第百六回 京の家紋
- 第百五回 京の門前菓子
- 第百四回 京の通り名
- 第百三回 御土居(おどい)
- 第百二回 文学に描かれた京都
- 第百一回 重陽(ちょうよう)の節句
- 第百回 夏の京野菜
- 第九十九回 若冲と近世日本画
- 第九十八回 京の鍾馗さん
- 第九十七回 言いまわし・ことわざ
- 第九十六回 京の仏師
- 第九十五回 鴨川
- 第九十四回 京の梅
- 第九十三回 ご朱印
- 第九十二回 京の冬の食習慣
- 第九十一回 京の庭園
- 第九十回 琳派(りんぱ)
- 第八十九回 京の麩(ふ)
- 第八十八回 妖怪紀行
- 第八十七回 夏の京菓子
- 第八十六回 小野小町(おののこまち)と一族
- 第八十五回 新選組
- 第八十四回 京のお弁当
- 第八十三回 京都の湯
- 第八十二回 京の禅寺
- 第八十一回 京の落語
- 第八十回 義士ゆかりの地・山科
- 第七十九回 京の紅葉
- 第七十八回 京の漫画
- 第七十七回 京の井戸
- 第七十六回 京のお地蔵さん
- 第七十五回 京の名僧
- 第七十四回 京の別邸
- 第七十三回 糺(ただす)の森
- 第七十二回 京舞
- 第七十一回 香道
- 第七十回 天神さん
- 第六十九回 平安京
- 第六十八回 冬の京野菜
- 第六十七回 茶の湯(茶道)
- 第六十六回 京の女流文学
- 第六十五回 京の銭湯
- 第六十四回 京の離宮
- 第六十三回 京の町名
- 第六十二回 能・狂言
- 第六十一回 京の伝説
- 第六十回 京狩野派
- 第五十九回 京寿司
- 第五十八回 京のしきたり
- 第五十七回 百人一首
- 第五十六回 京の年末
- 第五十五回 いけばな
- 第五十四回 京の城
- 第五十三回 観月行事
- 第五十二回 京の塔
- 第五十一回 錦市場
- 第五十回 京の暖簾
- 第四十九回 大原女
- 第四十八回 京友禅
- 第四十七回 京のひな祭り
- 第四十六回 京料理
- 第四十五回 京の町家〈内観編〉
- 第四十四回 京の町家〈外観編〉
- 第四十三回 京都と映画
- 第四十二回 京の門
- 第四十一回 おばんざい
- 第四十回 京の焼きもの
- 第三十九回 京の七不思議
- 第三十八回 京の作庭家
- 第三十七回 室町文化
- 第三十六回 京都御所
- 第三十五回 京の通り
- 第三十四回 節分祭
- 第三十三回 京の七福神
- 第三十二回 京の狛犬
- 第三十一回 伏見の酒
- 第三十回 京ことば
- 第二十九回 京の文明開化
- 第二十八回 京の魔界
- 第二十七回 京の納涼床
- 第二十六回 夏越祓
- 第二十五回 葵祭
- 第二十四回 京の絵師
- 第二十三回 涅槃会
- 第二十二回 京のお漬物
- 第二十一回 京の幕末
- 第二十回 京の梵鐘
- 第十九回 京のお豆腐
- 第十八回 時代祭
- 第十七回 京の近代建築
- 第十六回 京のお盆行事
- 第十五回 京野菜
- 第十四回 京都の路地
- 第十三回 宇治茶
- 第十一回 京菓子の歴史
- 第十回 枯山水庭園の眺め方
- 第九回 京阪沿線 初詣ガイド
- 第八回 顔見世を楽しむ
- 第七回 特別拝観の楽しみ方
- 第六回 京都の着物
- 第五回 仏像の見方
- 第四回 送り火の神秘
- 第三回 祇園祭の楽しみ方
- 第二回 京の名水めぐり
- 第一回 池泉庭園の眺め方