![[町中にたたずむ文化遺産京町家] 京町家とは、京都の町中で見られる伝統的な住まいのこと。虫籠窓や格子など、先人の知恵と美意識が詰まった町家の「外」と「内」について、らくたびの佐藤理菜子さんが2回にわたってご紹介します。](img/201112/main.jpg)
- 其の一、
- 平安時代中期、平安京の東西にあった市場の店が町家の原形です
- 其の二、
- 京都市街に残る戦前の木造住宅を主に京町家と呼びます
- 其の三、
- 2階の天井が低い「中二階」様式が多く、外観にも様々な特徴があります
京町家の誕生と発展
京都を歩くと、100年以上も前に建てられた木造住宅が立ち並ぶ風情のある町並みに出会います。一般に「町家」と呼ばれるこれらの家は、平安時代、都の東西にできた市場で、物を売るための小屋「店屋(まちや)」として始まりました。その後、職住一体型の住まいの原型とも言える、商いの場に住居を併設した小屋が立ち並ぶようになります。室町時代には裕福な町衆たちが競って立派な町家を建築。江戸時代に入ると建築技術が発達し、建具や畳の寸法がそろえられたことから、統一感のある町並みが築かれました。
今日に受け継がれる端正な町並み
町家と呼ばれる建物は、現在京都市街に約5万戸あると言われます。その多くは明治から大正時代にかけて建てられたもので、間口が狭く奥行きのある敷地を生かした内部の間取りや、格子や虫籠窓をはじめとする独特の外観など、その内と外に先人たちの知恵と美意識の結晶が見られます。また、ひと口に町家と言ってもその種類は様々。生活様式の変化や流行によって多様なスタイルに発展した町家が連なり、今日に受け継がれる伝統的で端正な景観をつくっています。

麩・湯葉・豆腐屋など。水仕事ができるように、障子に油紙が使われています。

主に酒屋。重い酒樽が当たっても壊れないよう角材を使った頑丈な造りが特徴。

炭・薪(まき)屋など。炭粉の飛散を防ぐため、平らな板で格子の開きを狭くしています。

織物業など。着物の柄などがよく見えるよう上部を切り欠いて室内の採光を良くしています。
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町人が高い所から大名行列を見下ろさないよう、2階の天井が低く造られているのが特徴。虫籠窓が取り付けられることが多い2階は厨子二階(つしにかい)とも呼ばれ、主に物置きとして利用されました。
表に店舗を持たない、住宅専用の町家。この時代に職住の分離が
進んだことから登場。「店を仕舞った」(=商いをやめた)ことにちなんで名付けられました。小さな出格子(ひさしや軒下に少し突き出た格子窓)が特徴です。
明治時代以降、3階建て以上の建築が国から許可されたことで登場。狭い土地を有効活用するため、都市部を中心に建てられました。
制作:2011年11月
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