其の六はてなの茶碗/三条~神宮丸太町
安物茶碗に値打ちが付く、京都御苑周辺を舞台にした痛快な出世物語
清水の茶店で安物茶碗を見つめ「はてな」と呟(つぶや)き帰る上品な旦那。「あれは衣棚の茶道具屋の主人・茶金さん。値打ち物に違いない」と隣で見ていた油売りが、有り金2両で強引に茶碗を持ち帰ると茶金さんに買取りを迫ります。ところが、傷もないのに洩るので眺めていたと聞き意気消沈。こんな話がありましたと、茶金さんが関白・鷹司公に見せたところ、やはり同じようにポタポタと。不思議な茶碗の話は広まり、ついに時の帝のお目にかけることに…。
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衣棚町(ころものたなちょう)
茶金さんが店を構えている設定の衣棚通は、室町時代に法衣を扱う業者が集まったことから「衣棚」の名に。和装業の町として隆盛を誇りました。
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閑院宮邸跡(かんいんのみやていあと)
主屋は1883(明治16)年築の宮内庁京都支庁ですが、建物の一部に旧閑院宮邸の部材と推察されるものが使われています。
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鷹司邸跡(たかつかさていあと)
藤原家五摂家のひとつである鷹司家。代々、天皇を補佐し政務をつかさどる関白や太政大臣に就き、大きな力を持っていました。
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居原田商店(いはらだしょうてん)
当代一の目利きとして描かれている茶金さん。京都御所に近い寺町通界隈には今も古物商が多くあり、居原田商店でも古い茶道具を扱っています。
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ダイヤモンド京都ソサエティ
ホテルの敷地は、かつて鷹司家別邸の一部でした。庭園からは鴨川や東山を一望でき、風光明媚な好立地であったことがわかります。
立ち寄りスポット
一保堂茶舗 京都本店
いっぽどうちゃほ
1717(享保2)年創業の日本茶専門店。喫茶室「嘉木(かぼく)」では季節の和菓子と抹茶が味わえます。
- 10時~17時
※喫茶室は16時30分(L.O.)
1/1(金・祝)~3(日)休業
※喫茶室は12/29(火)~1/3(日)休業 - 075-211-4018
- 京都市中京区常盤木町52
- 神宮丸太町駅下車 南西へ徒歩約10分
抹茶(お菓子付)/880円
喫茶いのん
花屋併設の、緑に囲まれた空間でくつろげるカフェ。だしの利いた焼きたまごサンドが人気です。
- 10時30分~18時 不定休
- 075-255-3315
- 京都市上京区俵屋町463
- 神宮丸太町駅下車西へ徒歩約5分
焼きたまごサンド/900円
落語のいろは
いちばんだいこ【一番太鼓】
寄席で開場の時に叩く太鼓。「ドンドンドンと来い」と聞こえるようなリズムで叩きます。
めくり【メクリ】
出演する落語家や芸人の名前を書いた紙の札。出番の前にめくって、次の出演者を知らせます。
寄席へ出かけよう
ひとりきり ほうせいのらくご
ひとりきり 方正のらくご
[COOL JAPAN PARK OSAKA SSホール]
月亭方正がひとりで落語を三席、口演します。以前から望んでいた座席配置にこだわった落語会です。
- 12/5(土)
- 当日3,500円
- 0570-550-100(チケットよしもと)
- 大阪市中央区大阪城3-6
- 京橋駅下車 南へ徒歩約20分/京橋駅のりかえ Osaka Metro森ノ宮駅下車 北へ徒歩約5分