二条城 二の丸御殿 黒書院一の間 龍安寺 石庭 西本願寺 飛雲閣

室町・安土桃山・江戸時代 - 泰平の夢と城。

室町の戦乱は戦国時代を招き、天下を争う大名たちが個性豊かな文化を創出。やがて江戸幕府が成立した後も、天皇のおわす都として注目される存在でありつづけた。

二条城 / Nijojo


二条城 二の丸御殿 黒書院一の間

 京の世界遺産のなかで唯一、社寺ではなく城である。

 1603年、徳川家康が朝廷から将軍職を賜った年に、上洛時の宿泊所として築城。「城というより邸宅のよう」という意味合いから、「二条亭」などとも呼ばれていた。

 しかし、家康が豊臣秀頼と会見したり、大阪冬の陣、夏の陣に出陣するなど、歴史的に重要な役割も果たす。

 雁行型に並んだ6つの棟からなる建築群は、創建当時のまま現存する国内でも数少ない御殿建築。


二条城 唐門

 重厚な「唐門」の先にある「車寄(くるまよせ)」の装飾をはじめ、重要文化財千十六面を含む三千面以上の障壁画に彩られ、豪華な中にも武家らしい力強さを感じる傑作である。

 やがて3代家光の時代に拡張され、天守閣や本丸御殿が整えられたが、後に焼失。本丸部分は明治期に桂宮御殿の主要部が移築されたが、天守閣が再建されることはなかった。

 家光の登城以後、230年間も城主不在のままだった二条城。15代慶喜が大政奉還を発表した時には、庭園の水は枯れていたという。

 こうして徳川幕府の誕生と終焉を見届けた城は、明治政府の手にゆだねられて離宮となる。やがて昭和の初めには京都市が管理する場所となり、市民の財産にして世界遺産となった。

地図・アクセス情報

拝観時間 8時45分~16時
拝観料 大人600円・中高生350円・小学生200円
電話 075-841-0096
アクセス 地下鉄東西線 二条城前駅下車すぐ
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龍安寺 / Ryoanji


龍安寺 鏡容池

 1450年、室町幕府の大名、細川勝元により創建された禅寺である。勝元が自分の領地と引き換えにして得たこの場所は、平安時代には天皇ゆかりの寺があった名勝地。

 その面影を残す「鏡容池(きょうようち)」は、衣笠山を借景とした京都屈指の広大な名池で、江戸時代の京都案内本「都名所図会(みやこめいしょずえ)」にも紹介されている。

 しかし、同じ境内にありながら、この本ではほとんど触れられていない庭園がある。それが、かの有名な「石庭」だ。

 幅25メートル、奥行き10メートルの閉ざされた空間の中にあるのは、一面の白砂と15個の石のみ。他の名庭に比べると戸惑うほどのシンプルさだ。制作年代も作者も不明、つくられた背景や理由も定かではない。

 15個あるはずの石が、どこから眺めても1つ少なく見えること。塀が奥に行くほど低くなり、遠近法で実際より広く見えること。


龍安寺 石庭

 簡素なつくりの中には、いくつもの巧妙な仕掛けや工夫が込められている。しかし真の意図はどこにも明らかにされていない。すべての答えは、鑑賞する者にゆだねられている。

 だからこそ人はこの庭に向きあうと、なぜだろう、と問いかけたくなる。自分自身の心の中にある、解けない謎を見つめるように。

地図・アクセス情報

拝観時間 8時~17時(12月~2月は8時30分~16時30分)
拝観料 大人500円・小中生300円
電話 075-463-2216
アクセス ・三条駅から市バス〔59〕竜安寺前バス停下車すぐ
・嵐電(京福電車)龍安寺駅下車 徒歩約10分
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西本願寺 / Nishihonganji


西本願寺 御影堂

 正式には「本願寺」。日本中に約700万人の門信徒と約1万の所属する寺院を持つ、仏教最大の宗教法人「浄土真宗本願寺派」の本山だ。

 鎌倉時代に宗祖、親鸞聖人の廟堂を東山の大谷に建てたのがはじまり。以後、浄土真宗の広まりとともに発展する一方で、その勢力を恐れた他宗派や織田信長の攻撃を受け、山科、大坂石山、紀伊、貝塚を転々とした。やがて豊臣秀吉の時代、ようやく大坂天満から現在の七条堀川へ落ち着いた。

 しかし、こうした遍歴を経ながらも寺は成長。天満から移築された「御影堂」は世界最大級の木造建築とされ、並び立つ「阿弥陀堂」とともに訪れる者を圧倒する。


西本願寺 飛雲閣

 さらに、境内は華麗な桃山文化を伝える文化財の宝庫でもある。壁から欄間、天井までを極彩色の絵画や彫刻が埋めつくす「書院」。多様な形式の屋根を絶妙に組み合わせた「飛雲閣(ひうんかく)」。緻密な彫刻に時を忘れて見入ってしまうことから「日暮らし門」とも呼ばれる「唐門」など。

 しかし、全国から信徒たちを引きつけるのは、宝物の輝きではない。まばゆい美の殿堂でありながら、それ以上に、ここが日本を代表する信仰の中心地であることを、人々の拝む姿を通して実感する。

地図・アクセス情報

拝観時間 5時30分~17時30分(5月~8月は18時まで。11月~2月は17時まで。)
拝観料 境内無料
電話 075-371-5181
アクセス 七条駅から市バス〔206〕・〔208〕七条堀川バス停下車すぐ
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おけいはんコラム「四季遺産」

京の世界遺産が価値を認められた、大きな理由のひとつが庭園です。形の美しさはもちろん、周囲の自然を取りいれた借景や植栽で、季節ごとに風情を感じられるよう工夫されているのは、四季のある日本ならでは。ほかにも「仁和寺」の御室桜や「平等院鳳凰堂」の藤棚、「清水寺」の紅葉、「金閣寺」の雪景色、「上賀茂神社」「下鴨神社」の葵祭など、その時季にしか見られない美がある世界遺産。いろいろな季節に訪れることで、何度でも新しい表情に出会えます。

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おけいはん.ねっと

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