京都ツウ・ウオーク

第2回「清冽な水に恵まれた京の酒どころ」 ~伏見を訪ねて~ 2010年11月20日(土)開催

晩秋のとある土曜日、坂本龍馬ブームでにぎわう伏見で、第2回「京都ツウ・ウオーク」を開催しました。
と言っても、テーマは龍馬ではなく“水”。
“伏水”と呼ばれたこともあるほど、水と関係の深い伏見。
その関係を探るウオークです。

レポート風景

集合は中書島駅。
京都に興味を持っている方、日本酒に関心のある
方など多くの方にご参加いただきました。
いよいよ、伏見の水&酒を巡る旅がスタートです!

今回もツアーガイドはらくたび・森明子さん。
楽しいツアーになりそうです。

レポート風景

駅の北側のエリアは、かつては新地と呼ばれた歓楽街のあった場所。
その当時の面影が残る「新地湯」はレトロな雰囲気を漂わせているお風呂屋さんです。
内観もレトロな造りになっているのか、興味をそそられながら、前を通り過ぎます。
ここも伏見の名水を使っているらしいです。

レポート風景

まずは三十石船(さんじっこくぶね)に乗船します。
三栖閘門(みすこうもん)まで、のんびりとした船旅を楽しみます。
京都と大阪を結ぶ淀川舟運の発着点であった伏見。
三十石船は、江戸時代、伏見と大阪(八軒家・淀屋橋・東横堀・道頓堀)とを行き来していた客船のことで、米を30石分の重さ(約4,500kg)まで積めることからこの名前で呼ばれるようになったと言います。
明治の中頃に鉄道が登場するまで、活躍していました。

レポート風景

いよいよ出港です。
川辺の散歩道に目をやると、秋の花々、紅葉が鮮やか。
4月の桜、5月の柳、6月のあじさいなど、季節の花や木が景色に彩りを添えるそうです。
ゆったりとした流れに合わせてのんびり進む船は、途中で十石舟と行き違うことも。
船内では、伏見の歴史、町の成り立ちについてのナレーションが流れています。

レポート風景

三栖閘門に到着です。
ここでいったん船を降りて、そばにある三栖閘門資料館を見学。
パネルや模型が展示され、三栖閘門、伏見の水の歴史などが紹介されています。

レポート風景

三栖閘門は、国の登録有形文化財で、1929(昭和4)年に設立。
2つのゲートで水位の違う濠川と宇治川の水位を調節し、両川の船の行き来を可能にする役割を持っていました。
その仕組みが模型でわかりやすく紹介されています。
鉄道・道路の発達にともない、現在は利用されていませんが、かつては淀川の舟運の歴史においてとても重要な施設でした。

レポート風景

見学が終わったら、また三十石船に乗り、船着場へと戻ります。

レポート風景

それから、対岸に寺田屋、酒蔵を眺めながら川沿いを歩き、長建寺に到着。
深紅の土塀と中国風の竜宮門が印象的です。

レポート風景

庭で、ご住職の講話を聞かせていただきました。

このお寺は真言宗醍醐派、つまり弘法大師のお寺です。
また、このお寺のご本尊は「八臂弁財天(はっぴべんざいてん)」。
普段は見ることができない秘仏ですが、毎年元日から15日まで開帳されています。
京都に数多くあるお寺の中でも、弁財天を本尊とするお寺は珍しく、弘法大師作との説もあるそう。

レポート風景

庭には、樹齢100年以上のイチョウや桜守としても有名な佐野藤右衛門の桜などがあり、見どころがいっぱいです。

レポート風景

ここには、伏見の名水のひとつ、「閼伽水(あかすい)」もあります。

レポート風景

さて、次に向かったのは、月桂冠大倉記念館です。
この一角には、記念館のほか、内倉酒造場、旧本社、大倉家本宅など、江戸から昭和期に建てられた各時代の趣きある建物があり、外観を眺めているだけでも楽しめます。
ここでは、係の方の案内に従って、説明を聞きながら館内を進みます。

レポート風景

こちらにあるのが、伏見の名水のひとつ「さかみづ」。
隣接する酒蔵で、実際にこの水が酒造りに使われています。
伏見の名水で作られた酒はまろやかな味わいで、「女酒」とも呼ばれています。

レポート風景

まず案内されたのは、四季醸造ミニプラント「月桂冠酒香房」。

レポート風景

毎年冬に吟醸造りを行っている伝統的な酒蔵に、昔ながらの酒造りの方法や道具が展示してあります。

レポート風景

酵母を培養する樽、仕込みを行う樽、圧搾(あっさく)という工程で原酒を熟成もろみから絞り出す樽など、大きな樽がいくつも並んでいます。

レポート風景

今度は展示室に戻って、月桂冠の歴史や酒造りの道具、宣伝ポスターなどを見ていきます。
明治・大正期には、「鳳麟正宗(ほうりんまさむね)」と名付けた高級酒を東京方面に向けて出荷していたとか。

見学の締めには、お待ちかねの試飲タイム。
吟醸酒 ザ・レトロ、玉の泉 大吟醸生貯蔵酒、プラムワインの3種をおちょこでいただきます。
どれもおいしく、お土産に買った方もいらっしゃいました。

ちょっと駆け足の見学になりましたが、見応えたっぷりの資料館でした。

レポート風景

ここは、伏見の17の蔵元のお酒がそろう「伏見夢百衆」。
カフェがあるのでひとやすみしたり、お土産を買うことができます。

レポート風景

少し歩くと、鶏料理で人気の「鳥せい」のそばに、伏見の名水のひとつ「白菊水」があります。

レポート風景

さて、ここからしばらく歩いて到着したのが御香宮神社。
神功皇后をまつっていて、かの徳川家康が何度もお参りして子宝に恵まれたことから、徳川家に厚く敬われたと言われています。
創建の由来は不詳ですが、862(貞観4)年に本殿を修理したという記録が残っています。
境内から湧き出した香りの良い水が病に効くと評判になり、清和天皇から「御香宮」の名を賜ったと伝えられています。
1868(明治元)年の鳥羽伏見の戦いでは、官軍(薩摩藩)の本営にもなりました。
本殿は徳川家康の名で建立され、随所に水鳥、魚、水辺の風景など水にまつわる彫刻が施されています。

レポート風景

徳川頼房が1622(元和8)年に寄進した表門には、蟇股(かえるまた)に4つの彫刻があります。
中国に「二十四孝(にじゅうしこう)」という、孝行の特に優れた24人を取り上げた説話があり、それがモチーフになっています。
一番左の「孟宗(もうそう)」は、こんな話。年老いた母親が病気になり、あれこれと食べ物をほしがるようになりました。あるとき、冬にタケノコが食べたいと言いだします。見つかるはずがなく、それでも孟宗が天に祈りながら雪を掘っていると、たくさんのタケノコが見つかります。そのタケノコで熱い汁物を作り、それを食べた母親はたちまち病も癒えたと言います。ちなみに、京都・祇園祭の山鉾のひとつ、「孟宗山(もうそうやま)」も、この話が元になっています。

レポート風景

境内をぐるりと一周した後、庭を眺めながら、宮司さんより伏見の町の成り立ち、歴史、御香水(ごこうすい)についてのお話をうかがいました。

この庭(有料)は、水を使わずして水を表すという枯山水式の石庭。
350年ほど前に、小堀遠州がかつての伏見奉行所に作ったという石庭で、1957(昭和32)年に移築されました。

レポート風景

この神社にある「御香水」も伏見の名水のひとつで、日本の名水百選にも選定されています。
この日も水をくみに来ている人がいらっしゃいました。
一時は断ち切れてしまったこともあったそうですが、改めて掘り直され、今では絶えることなくこんこんと湧き出ています。

今回のウオークは、御香宮神社で終了です。

京都は盆地で、その一番低いところが伏見。
そのため地下水が集まり、やがて良質な水が湧き出るエリアとなりました。
そして豊臣秀吉によって伏見城が築かれると、伏見港が設けられ、伏見は城下町として栄え大勢の人が集まってきます。
人が大勢集まると、宿や食事、そしてお酒が必要となり、ちょうど適した水があることから、伏見で酒造りが始まったのだそう。
今回伏見を歩いてみて、本当に湧き水が多く、それが現在の生活にも欠かすことができないものということを改めて認識しました。
次回も皆さんにお楽しみいただけるようなウオークを企画していますのでご期待ください!

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