京阪沿線 Art Collection

京阪沿線で開催される、注目の展覧会をご紹介します。今度の休日は、京阪電車で美術館・博物館にでかけてみませんか。

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ピエール=オーギュスト・ルノワール 《昼食後》 1879年 油彩・カンヴァス、100.5×81.3cm シュテーデル美術館、フランクフルト Photo:(c)Städel Museum‐U.Edelmann‐ARTOTHEK

京都市美術館 神宮丸太町駅・地下鉄 東山駅 光紡ぐ肌のルノワール展 2016年3月19日(土)~6月5日(日)

フランス印象派を代表する画家ピエール・オーギュスト・ルノワール。その作品を集めた展覧会が、京都市美術館で開催されます。

展示作品は、ルノワールが特に好んで描いた女性や子供たちの肖像を中心に、デッサンや彫刻、版画などを含めた60点以上。世界各地の美術館や個人コレクションから集まった名品が並びます。
ルノワールが描いた女性たちは、パトロンや友人の夫人とその子供たち、女優、街で見かけた見知らぬ女性、そして妻まで、年齢も社会的地位もさまざま。ルノワールはそんな彼女たちの姿を、時にはモデルらしくポーズをとった姿で、時には日常生活の一場面として、生き生きと描き出しています。

「人生は長く終わりのない休暇である」とし、日常に潜む人生の美しさや幸せを表現し続けたルノワール。透き通るような肌や色鮮やかな頬と唇、そして明るい光の表現が織り成す彼の美の世界を堪能できる展覧会です。

展覧会担当者からのひとこと

今回の展覧会では、主にルノワールの後半生から晩年にかけての作品を多くご紹介します。この時期はルノワールが画家としての地位を確立したころで、彼は他人の評価を気にせず、より自分らしい表現や題材を追求した作品を描くようになっています。

この時期に描かれた作品の特徴としては、「日常」に目を向けた作品が多いことです。今回の展示品を見ても、妻や子供たち、親しい友人など自分の身近にいる人たちの日常風景を描いた作品が多数含まれています。なかでも2番目の妻であるガブリエルは《ストライプのスカートの座る少女》をはじめ、さまざまな作品に登場しています。彼女は晩年のルノワールにとって日常の象徴であり、理想の女性像といえる存在でもありました。
ルノワールの描く女性といえば、《昼食後》に描かれた女性のように華やかに着飾った社交的な姿が印象的ですが、ガブリエルは素朴で暖かな雰囲気の女性として描かれているところに、ルノワールの素顔を感じられるのではと思います。既存のイメージとはまた違った、ルノワールの見つめた素朴な日常風景を作品を通じて味わってください。

もうひとつ、注目していただきたい作品が裸婦画です。日本では今までルノワールの裸婦画が紹介される機会がほとんどありませんでしたので、ルノワールに裸婦画のイメージはあまりないかもしれません。彼の描く裸婦は決して美女とは限りませんし、むしろ豊満な女性が多いことが特徴です。背景もざっくりとしていて、かなり省略されています。これらは仕事としてではなくルノワールがプライベートで自由に描いたもので、その分彼の美意識が強く表れています。近年注目が高まっている分野でもありますので、この機会にぜひご覧いただければと思います。

また、今回は「子供と少女」「身近な女性」「同時代の女性」、そして「浴女と裸婦」といったかたちで、展示作品をモチーフ別・時代別に分け、スケッチやデッサンなどの関連作品を加えた構成でご紹介します。似たモチーフであっても描かれた時期や対象によって描き方が変化していることを、見比べながら楽しんでいただけます。
展示作品は、世界中のさまざまな美術館や個人コレクションから集められており、ほとんどの作品は日本初公開となります。所蔵元が散らばっているため、このラインナップを他で見られることはないと思います。この機会に、今までのイメージとは異なるルノワールの側面に触れていただければ幸いです。

(京都市美術館 学芸課長 尾﨑眞人さん)

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ヒマワリ(キク科)1800年頃 キュー王立植物園蔵 (c)The Board of Trustees of the Royal Botanic Gardens, Kew

マーガレット・ミーン(ダリア属[キク科])1790年頃 (c)The Board of Trustees of the Royal Botanic Gardens, Kew

(c)Micheal Mariko Whiteway

京都文化博物館 三条駅・地下鉄 烏丸御池駅 世界遺産 キュー王立植物園所蔵 イングリッシュ・ガーデン ー英国に集う花々ー 2016年4月29日(祝・金)~6月26日(日)

植物の自然な姿を活かしたスタイルで近年日本でも人気が高まっている、イギリス式の庭園「イングリッシュ・ガーデン」。これを生み出したイギリスの植物学や草花に関する資料を集めた展覧会が、京都文化博物館で開催されています。

展示品は、イギリス王室の庭園として始まり現在は世界最高峰の植物学研究施設として世界遺産にも登録されているキュー・ガーデンのコレクションを中心とした約150点。日本でもお馴染みの花から珍しいものまで世界各地から集められた草花の細密な博物画のほか、世界初の植物図鑑など貴重な資料が並びます。

他にも、世界中から珍しい植物をイギリスに集めてきた“プラント・ハンター”と呼ばれる冒険者や学者たちの紹介や、植物から発想を得て生まれたデザインに関する品々など、イギリスと植物の関係を伝える品々が展示されます。

別会場では、日本の植物画を集めた「江戸の植物画」展も同時開催されています。
今も昔も人々を魅了してやまない植物の世界とその魅力をじっくりと楽しめます。

展覧会担当者からのひとこと

この展覧会に登場するキュー・ガーデンの資料は、16~19世紀の黄金時代を迎えたイギリスが海外に進出した際に世界各地から集められたものです。
日本と比べてイギリスは四季の変化に乏しく、自生する植物の種類はあまり多くありません。そのため、イギリスの人々はこぞって世界から見たことのない珍しい植物を求めました。その結果、イギリスでは早くから植物学や造園技術が発達し、現在見られるイングリッシュ・ガーデン、そして芸術やデザインの分野にもつながっていきます。

今回、植物の博物画やスケッチが展示品のなかで多くを占めます。研究を目的に描かれたものですので、美しく描くというよりは正確さに重きが置かれており、裏側からの視点などさまざまな角度から植物を観察しているところが面白い作品となっています。葉脈や花弁のひとつひとつまで細密に描かれている点にも注目していただきたいですね。
登場する花も、バラやチューリップ、アヤメ、ひまわり、ユリ、ポピー、シャクナゲなどさまざまです。これらの花は、欧米諸国はもちろん、トルコやインド、東南アジアまで、非常に広範囲に及びます。日本でもお馴染みの花もありますが、作品を見ていると非常に色鮮やかなものが多いことに驚かされます。日本の庭は枯山水のように色味を排し、木や石だけで成立するようなかたちが発展しましたが、イギリスでは庭に色鮮やかなものを求める傾向がありました。そんな、庭木に対する色彩感覚の違いも感じていただけるのではと思います。

展覧会では、植物収集と研究に活躍したプラント・ハンターと呼ばれる人々についても取り上げます。その代表的な人物がバンクスです。当時の船旅は命がけで、出航したまま帰ってこない、戻ってきても船員が当初の半分に満たないことも多々あったといいます。そんななか、バンクスは若干25歳でキャプテン・クックのエンデバー号に乗り込み、世界を巡って未知の植物を収集し帰国。その後はイギリス植物学の発展に尽くしました。展覧会では、バンクスが編纂に携わった『バンクス植物図譜』や、彼の名が残る“バンクシア”という花の絵を紹介しています。
進化論を唱えた生物学者として知られるダーウィンについても、植物学やプラント・ハンターと関わりの深い人物として紹介します。展示品には、珍しいダーウィン直筆の植物スケッチも含まれています。
ほかにも、女性プラント・ハンターとして活躍し、日本にも訪れていたことのあるマリアン・ノース、万博で使われた巨大な温室「水晶宮」を設計したパクストンなど、そしてウィリアム・モリスなど植物から発想を得たデザインを手がけたクリエイターまで、植物に魅せられたさまざまな人々に関する資料もご紹介します。

展示品は、どれも日本ではなかなか見ることが少ない、珍しい作品ばかりです。展覧会を通じて、数百年にもわたるイギリスの植物に対する情熱と発展の歴史を感じていただければ幸いです。

3階の展示室でも、同時開催として日本の植物画を集めた「江戸の植物画」展を開催しています。こちらでは明治からの歴史を持つ京都府立植物園のコレクションも展示しており、「イングリッシュ・ガーデン」展と共通の展示品もございます。ぜひ比較して楽しんでいただければと思います。

(京都文化博物館 学芸課課長 畑 智子さん)

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冬瓜大香炉(とうがんだいこうろ) 村上盛之(むらかみもりゆき) 明治39年頃 清水三年坂美術館蔵

龍自在置物(りゅうじざいおきもの) 穐山竹林斎(あきやまちくりんさい) 大正~昭和初期 清水三年坂美術館蔵

大阪歴史博物館 天満橋駅・地下鉄 谷町四丁目駅 大阪歴史博物館開館15周年記念特別展 近代大阪職人図鑑―ものづくりのものがたり― 2016年4月29日(祝・金)~6月20日(月)

“超絶技巧”の代名詞で近年注目を集めている近代日本の工芸品。そのなかでも大阪を拠点に活動した職人たちによる作品を一挙に集めた展覧会が、大阪歴史博物館で開催されます。

展示品は約170件。通常は金属で作るところを木で制作したという珍しい龍自在置物や、大阪歴史博物館のある地域を拠点に活動した刀匠・初代月山貞一の刀、一見焼物のように見える木製の指物など、分野は金工、木工、漆芸、彫刻、染織と非常に多岐にわたります。なかには、人体骨格模型(木製)など普通の展覧会ではお目にかかれないような変り種も登場。今回が初公開となる作品も多数含まれます。

明治以降、日本の工芸は東京を中心に発展しました。そのためか、大阪に多くの優れた職人“アルチザン”たちがいたこと自体が、まだあまり知られていません。知られざる大阪の近代工芸の魅力に、この機会に触れてみてはいかがでしょうか。

企画担当者からのひとこと

今年は大阪歴史博物館が開館してから15年となります。その開館当時から、博物館では大阪の近代工芸に注目し、調査・収集を続けてきました。今回の展覧会はこれまでの活動の成果を一堂に集めてご紹介するものです。

「大阪に工芸はあったの?」と思われる方も多いかもしれませんが、実は大阪には明治大正時代、かなりの数の職人たちが活動していました。
当時、(中央集権体制下で)美術工芸界の拠点も東京へ移ったこともあり、職人は東京へ出ないと名が売れないとされていました。そのため技術研究や公募展の開催も東京が中心となり、大阪の職人たちの多くは名が知られることなく歴史のなかに埋もれてしまったのです。しかし、彼らが残した作品は決して東京のそれに劣ってはいません。今回の展覧会は、そんな地方に置き去られた優れた職人たちに日の目を当てる機会となればと思っています。

展示は3章構成で、根付や刀剣など超絶技巧の工芸を生んだ基礎の部分にはじまり、時代の変革期を生きた職人たち、そして企業に属するなど時代に合わせて変化していった職人たちのあり方について、大阪の近代工芸が辿った流れをご紹介します。

例えば、穐山竹林斎(あきやまちくりんさい)の「龍自在置物」。通常は金属で作るところを、この作品は木彫で制作されている大変珍しいものです。黒龍と白龍がそれぞれ大阪と京都で別に所蔵されているのですが、今回初めて白と黒がそろって展示となります。
幕末明治に活躍した懐玉斎(かいぎょくさい)の根付も見どころです。懐玉斎は日本最高の根付師として海外では非常に評価されている作家なのですが、日本ではほとんど知られていません。多くの作品が海外所蔵になっているため、日本で本物を見られる今回は貴重な機会です。

職人のマルチな能力を感じさせる作品もあります。
逸見東洋の「霊芝に竈馬図香合(れいしにかまどうまずこうごう)」は朱塗に虫やきのこなどを細かく彫った漆器です。逸見は元刀匠であり、その技術を生かして塗物師に転身したという異色の経歴を持っています。
また、三好木屑(みよしもくしょう)の「ハンネラ写し茶器」は一見すると陶器の茶入に見えるのですが、実は木製。“変わり塗り”という漆芸技法を使って木の器に焼き物の質感を表現しているという大変ユニークな作品です。

他にも、初代月山貞一の刀は明治天皇献上品をはじめとした5口をまとめて展示しますし、収蔵庫から改めて発見・初公開となる山本杏園の「木彫鶺鴒(せきれい)」など、どの作品も珍しいものばかりですので、ぜひご注目ください。

大阪の近代工芸は、どれもとても個性的です。同じ”木彫”というジャンルでもそれぞれに工夫を重ねるなど、一人ひとりが自分の個性を出して勝負しているような作品が多くあります。これは、現在の関西にもある「個を重んじる」考えの表れでしょう。その気風は、時代を経て職人たちが会社組織の下で働くなど環境が大きく変わっても失われることはありませんでした。そんな個性と自由を愛した大阪の職人たちの力を、作品から感じとっていただければと思います。

(大阪歴史博物館 主任学芸員 内藤直子さん)

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細見美術館 神宮丸太町駅・地下鉄 東山駅

杉本博司 趣味と芸術―味占郷  2016年4月16日(土)~6月19日(日)

国内外で活躍する現代写真家・杉本博司による、自身の古美術コレクションと自作を組み合わせた展覧会が細見美術館にて開催されています。

写真家として活動する一方で古美術商の経験を持つ杉本は、日本美術にも造詣が深く、長年日本の古美術品の収集を続けてきました。近年では自らのコレクションと自作の写真を組み合わせた展示を試みるなど、現代美術の世界に古美術を取り入れた新たな「芸術」を生み出しています。

この展覧会では、雑誌『婦人画報』にて連載された企画「謎の割烹 味占郷(みせんきょう)」にて、毎回迎えるゲストにあわせて杉本自らがしつらえた掛軸と置物による床飾り27種を展示。平安時代から江戸時代までの古美術品を中心に、西洋伝来の作品、昭和の珍品など、幅広い杉本コレクションの作品が登場します。

また、会期中には、美術館内の茶室にて杉本の代表作である「華厳の滝図」「月下紅白梅図屏風」が特別公開され、茶室と写真作品のコラボレーションも行われます。

趣味の一環として杉本が収集した古今の名品・珍品、そして杉本自身の作品の組み合わせは、時間や分野の枠を超えた新しい「芸術」のかたちを見る人に示します。その魅力と奥行きをじっくりと味わえる展覧会です。

背筋解剖図(解剖学の天使)ジャック・ゴーティエ・ダコティ『筋肉解剖学完全版』1745-1748年/古瀬戸水注 鎌倉時代 撮影:蛭子 真 (c)Hearst Fujingaho
紺紙銀泥大方広佛華厳経(二月堂焼経)巻頭 奈良時代/春日四所若宮本地懸仏 鎌倉時代 撮影:森山雅智 (c)Hearst Fujingaho
「阿古陀形兜」 南北朝時代/「夏草」 2015年 須田悦弘 撮影:杉本博司

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大阪市立東洋陶磁美術館 なにわ橋駅・北浜駅・淀屋橋駅

特別展 没後100年 宮川香山 2016年4月29日(祝・金)~7月31日(日)

幕末から明治にかけての激動の時代、国内外で活躍した陶芸家・初代宮川香山。その没後100年を記念した展覧会が大阪市立東洋陶磁美術館で開催されます。

19世紀後半以降、西洋では日本の美術品がジャポニスムとして芸術活動に影響を与えるほどの大流行となっていました。日本でも西洋技術を取り入れた新たな工芸品が生み出され、主要な輸出品として数多くの品が外国へと送られました。
そんな時代にまれた宮川香山は、外国で通用する日本ならではの陶磁器を作るべく、明治3年に京都から横浜へ移住。京焼の伝統を踏まえつつ緻密な装飾を施した「眞葛(まくず)焼」を制作し、欧米の万国博覧会へ次々に発表します。彼の作品は大絶賛され、数多くの受賞を果たし、“マクズ・ウェア”として一躍有名となりました。

今回の展覧会では、眞葛焼研究者のコレクションを中心に約150件展示されます。
香山の眞葛焼の特徴は、京焼で培った緻密で華麗な上絵金彩と、大胆な立体装飾「高浮彫(たかうきぼり)」です。器の外側に今にも動き出しそうな大きな蟹が彫られた「褐釉高浮彫 蟹 花瓶(かつゆうたかうきぼり かに かびん)」や、今にも動き出しそうな猫の姿を蓋にあしらった「高浮彫 牡丹ニ眠猫覚醒蓋付 水指(たかうきぼり ぼたんにねむりねこかくせいふたつき みずさし)」は、その代表作です。
一方で香山は釉薬や中国の古陶磁なども熱心に研究していました。その成果を生かし、後半生においては「黄釉銹絵 梅樹図 花瓶(おうゆうさびえ ばいじゅず かびん)」など、繊細かつ優美な作品を多く生み出しました。彼の多岐に渡る作風は、ロイヤル・コペンハーゲンなどヨーロッパの名門窯元にも影響を与えたといいます。

変わりゆく時代のなかで、日本の近代陶芸の最先端に立ち続けた宮川香山。その華やかな世界を堪能できる展覧会です。

重要文化財 黄釉銹絵 梅樹図 花瓶 (おうゆうさびえ ばいじゅず かびん) 1893(明治26)年 高52.1㎝、口径14.5㎝、胴径25.8㎝ 東京国立博物館蔵 TNM Image Archives
重要文化財 褐釉高浮彫 蟹 花瓶 (かつゆうたかうきぼり かに かびん) 1881(明治14)年 高36.5㎝、口径39.8×19.5㎝、底径16.5×16.3㎝ 東京国立博物館蔵 TNM Image Archives
高浮彫 牡丹ニ眠猫覚醒蓋付 水指 (たかうきぼり ぼたんにねむりねこかくせいふたつき みずさし)  明治時代前期・19世紀後期 高29.7㎝、口径16.3㎝、底径14.6㎝ 田邊哲人コレクション(神奈川県立歴史博物館寄託)

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国立国際美術館 渡辺橋駅・中之島駅

森村泰昌:自画像の美術史-「私」と「わたし」が出会うとき 2016年4月5日(火)~6月19日(日)

日本の現代美術を代表する美術家・森村泰昌による大規模な個展が、大阪の国立国際美術館にて開催されます。

森村は、1985年に発表した「肖像(ゴッホ)」以来、名画の登場人物や映画女優、歴史上の有名人などに自らが扮するセルフ・ポートレイト作品を約30年にわたり一貫して手がけ、国内外で高く評価されています。なかでも森村のライフワークとなっている取り組みが、美術史上の有名作家の自画像になりきる“自画像の美術史”です。
その集大成ともいえる今回の展覧会では、代表作はもちろん、新作・未発表作に参考出品を加えた総数134点もの作品が並びます。

過去のシリーズからは、初期の「肖像(ゴッホ)」をはじめ、17世紀オランダ絵画の巨匠レンブラントや、20世紀メキシコの女性作家であるフリーダ・カーロの自画像をテーマとした作品を展示。 あわせて、レオナルド・ダ・ヴィンチ、カラヴァッジョ、マグリット、ダリといった西洋美術を代表する芸術家や、松本俊介、青木繁など日本人画家の自画像に扮した新作が登場します。特に、初期に取り組んだゴッホについては、30年ぶりとなる新作が展示されます。
また、今回の展覧会のために新たに製作された全編60分を超える長編映像作品『「私」と「わたし」が出会うとき ―自画像のコンポシオン―」』も同時に展示されます。森村が扮するさまざまな画家たち、そして森村自身が登場し、独白のかたちで「『私』とは何か」を問いかけます。

自画像になりきるという行為を通して自画像を描いた作家の人間性(「私」)を浮き彫りにするとともに、自画像とは何か、そして自分自身を問い続ける森村。その魅力をじっくりと味わえる展覧会です。
会期中には、森村自身が作品や取り組みについて語るレクチャーイベントも行われます。

森村泰昌《自画像の美術史(ゴッホ/青)》2016 年 作家蔵
森村泰昌《自画像の美術史(マグリット/三重人格)》2016 年 作家蔵
森村泰昌《傷ましき腕を持つ自画像(ブルー)》2011-2016 年 作家蔵
森村泰昌《自画像のシンポシオン》2016 年 作家蔵

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展覧会スケジュール2016年5月~7月

 下記の展覧会名をクリックすると展覧会の詳細情報へ移動します。

  • 光紡ぐ肌のルノワール展 ●2016年3月19日(土)~6月5日(日) ● 京都市美術館
  • 杉本博司 趣味と芸術―味占郷  ● 2016年4月16日(土)~6月19日(日) ● 細見美術館
  • 世界遺産 キュー王立植物園所蔵 イングリッシュ・ガーデン ー英国に集う花々ー ● 2016年4月29日(祝・金)~6月26日(日) ● 京都文化博物館
  • 特別展 没後100年 宮川香山 ●2016年4月29日(祝・金)~7月31日(日) ●大阪市立東洋陶磁美術館
  • 大阪歴史博物館開館15周年記念特別展 近代大阪職人図鑑―ものづくりのものがたり― ● 2016年4月29日(祝・金)~6月20日(月) ● 大阪歴史博物館
  • 森村泰昌:自画像の美術史-「私」と「わたし」が出会うとき ● 2016年4月5日(火)~6月19日(日) ● 国立国際美術館

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