京阪沿線 Art Collection

京阪沿線で開催される、注目の展覧会をご紹介します。今度の休日は、京阪電車で美術館・博物館にでかけてみませんか。

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サルバドール・ダリ《謎めいた要素のある風景》1934 年、72.8×59.5cm、板に油彩、ガラ=サルバドール・ダリ財団蔵 Collection of the Fundació Gala-Salvador Dalí, Figueres (c) Salvador Dalí, Fundació Gala-Salvador Dalí, JASPAR, Japan, 2016.

サルバドール・ダリ《奇妙なものたち》1935年頃、40.5×50.0 cm、板に油彩、コラージュ、ガラ=サルバドール・ダリ財団蔵 Collection of the Fundació Gala-Salvador Dalí, Figueres (c) Salvador Dalí, Fundació Gala-Salvador Dalí, JASPAR, Japan,2016.

サルバドール・ダリ《ウラニウムと原子による憂鬱な牧歌》1945 年、66.5×86.5cm、カンヴァスに油彩、 国立ソフィア王妃芸術センター蔵 Collection of the Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía, Madrid (c) Salvador Dalí, Fundació Gala-Salvador Dalí, JASPAR, Japan, 2016.

サルバドール・ダリ《記憶の固執(ピン)》1949年、7.0×6.0×1.5cm、金、ダイヤモンド、サルバドール・ダリ美術館蔵 Collection of the Salvador Dalí Museum, St. Petersburg, Florida Worldwide rights: (c) Salvador Dalí, Fundació Gala-Salvador Dalí, JASPAR, Japan, 2016. In the USA: (c)Salvador Dalí Museum Inc. St. Petersburg, Florida, 2016.

「ダリの写真」(c) X. Miserachs/Fundació Gala-Salvador Dalí, Figueres,2016. Image Rights of Salvador Dalí reserved. Fundació Gala-Salvador Dalí, Figueres, 2016.

京都市美術館 神宮丸太町駅・地下鉄 東山駅 ダリ展 2016年7月1日(金)~9月4日(日)

20世紀美術を代表する芸術家として、現在も世界中で高い人気を誇るサルバトール・ダリ。その全貌を振り返る展覧会が京都市美術館で開催されます。日本では約10年ぶりとなる大回顧展です。

スペインとアメリカの世界的なダリ・コレクションを持つ美術館が全面協力。コレクションから選りすぐった初期から晩年までの作品を中心に、日本国内に所蔵されている重要作品を加えた約200点が一挙に紹介されます。

油彩画はもちろん、ドローイング、オブジェ、ジュエリー、彫刻、書籍など、絵画だけにとどまらないダリの多彩な作品群が一堂に会します。摩訶不思議なダリの世界観と魅力を存分に楽しめる、貴重な機会です。

展覧会担当者からのひとこと

今回の展覧会は、ダリの故郷スペインにあるガラ=サルバドール・ダリ財団と国立ソフィア王妃芸術センター、アメリカにあるサルバドール・ダリ美術館と、世界の主要なダリ・コレクションを持つ3館の作品が初めて一堂に会します。展示品はそれに相応しい大変豪華なラインナップで、ダリの画業のすべてをご覧いただけます。

一般に、ダリはシュルレアリスムの画家としてのイメージが強いと思いますが、それだけではありません。初期には印象派、キュビスムに抽象画などいろいろな美術の影響を受けた作品を残していて、後年になると日本への原爆投下への衝撃から生まれた《ウラニウムと原始による憂鬱な牧歌》をはじめ、原子物理学や遺伝学といった科学技術をテーマに取り入れています。晩年にはポップアートやアクションペインティングといった現代美術の要素も取り入れるなど、その好奇心は終生衰えることはありませんでした。他にも、ヒッチコックなどの有名映画監督とコラボレーションをしたり、アクセサリーやファッションのデザインを行うなど、絵画以外の分野にもその世界を広げています。この幅広い関心を作品としてかたちにしているところは、ダリの天才性を物語っています。
展覧会ではさまざまな分野の作品が一堂に会します。時代とともに変遷するダリの興味関心と、表現・活動の幅広さを存分に味わっていただけます。

ダリの作品の特徴は、視覚のトリックの面白さです。彼は、ひとつのイメージが少し角度を変えると別のものに見えてくる“ダブルイメージ”と呼ばれるだまし絵や、《奇妙なものたち》の女性の下半身と部屋の入り口のように別のイメージにまったく同じ形が現れる“形態学的なこだま”といった手法を用いました。このような、人によってものの見え方が変わったり、一見すると気づかないところに共通点を施すといった仕掛けがダリの作品にはあふれています。

また、ダリの作品には一度見たら忘れられない不思議なモチーフがいくつも登場します。おなじみの“柔らかい時計”や、ミロのヴィーナスなど彼がお気に入りだったモチーフは、時代を超えて何度も登場します。なかでも、故郷フィゲラスをはじめとしたスペインの風景やダリにとっての理想の女性であった愛妻ガラは、さまざまな作品で見ることができます。これらのモチーフは常にダリの芸術の根底にある大切なものでした。
ダリの絵は、イメージの洪水といえるくらい無数のモチーフが画面上にちりばめられていますが、そこから彼のお気に入りや大切なものを探しながらご覧いただくというのも、面白いのではないかと思います。

ダリの作品はたとえ意味がわからなくても、見る人には必ず強烈な印象を与え、人を惹きつける力があります。難しいことは考えず、一目で自分の世界に人を惹き込んでしまう摩訶不思議なダリ・ワールドを、ぜひ会場で体感してみてください。

(京都市美術館 学芸員 後藤結美子さん)

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ポール・スミス1号店 (c) Paul Smith Ltd.

ポールのオフィス (c) Luke Hayes

ポールの頭の中 (c) Luke Hayes

コラボレーション(ミニ、2016年) (c) Paul Smith Ltd.

ポールのポートレイト (c) James Mooney

京都国立近代美術館 神宮丸太町駅・地下鉄 東山駅 ポール・スミス展 HELLO, MY NAME IS PAUL SMITH 2016年6月4日(土)~7月18日(祝・月)

世界でもっとも著名なイギリスのデザイナー、ポール・スミス。そのユニークな世界観を表現した展覧会が、京都国立近代美術館で開催されます。

ポール・スミスは、わずか3メートル四方という狭さだった1号店から始まり、今では約70の国と地域に展開する世界的なファッション・ブランドとなりました。その軌跡を、これまで発表されたコレクションはもちろん、店舗やオフィスの再現展示や、写真や映像を駆使したインスタレーション、ポール・スミス自身の私物展示などを通じて紹介。会場全体を使い、“ポール・スミス”という人物とそのファッションの枠を超えたユニークな世界観を紹介する内容となっています。

展示内容のセレクションはポール・スミス自らが全面協力。また、各会場の建物や広さにあわせて展示・構成がその都度デザインされており、日本で最初の開催地となる京都展は、日本巡回展のなかでも最大規模となります。京都展限定の関連イベントも予定されています。

展覧会担当者からのひとこと

この展覧会は、2013年にロンドンのデザイン・ミュージアムで企画され、その後ベルギーのハッセルトやスコットランドのグラスゴーでも開催され各会場で当時の観客動員数記録を塗り替えるほどの大盛況となりました。

この展覧会はいわゆる“回顧展”ではありません。彼がどんなところでキャリアをスタートしたのか、どんなところで作品を作っているのか、どんなところからインスピレーションを得ているのか…そんな、ポール・スミス自身が“自己紹介をする”展覧会なのです。タイトルの「HELLO, MY NAME IS PAUL SMITH」には、そんな思いが込められています。

この展覧会における最大の特徴は、各コーナーがそれぞれ独立したコンセプトに基づいて作られているところです。
例えば、「デザインスタジオ」の部屋では、通常は企業秘密にされるデザインスタジオ内に置いてあるものをそのまま持ち込んで再現し、紹介しています。ここで注目して欲しい点が、ポール・スミスの代名詞ともいえる“ストライプ”の作り方。実は、今もさまざまな色糸を厚紙に巻きつけるというアナログな方法で作っているのだそうです。まさにポールの服やデザインが生まれるところを間近に見ることができるのです。
ほかにも「ポールの頭の中」の部屋では、壁一面にいくつものモニターを設置したインスタレーションを展開しますし、「アートウォール」ではポールが自身で集めたり、人からもらったさまざまな写真や絵画を壁一面に展示します。
とにかく、各コーナーがまったく異なるテイストになっているうえ、膨大な数の展示品が並んでいます。ただ展示を順路に沿って眺めるのではなく、興味を持って見ていけば、そのなかに何かしらの“つながり”を感じることができると思います。色の取り合わせや形など、どんなところからポールがデザインを生み出しているのか、来場者の皆さんも想像力を働かせながら、その過程を体験・発見してみてください。

なお、今回の展覧会はすべて撮影が可能になっています。ポール自身も「この展覧会は特に若い人に見てもらいたい。そこからインスピレーションを得たり、新しいものに取り組む刺激になれば」と考えていらっしゃいますし、その参考としてもらえればと思います。展示会場にはポールの写真パネルや、巨大ランプやミニ(車)など他企業とのコラボで生まれた品と記念撮影できるスポットもありますし、7万個ものボタンで埋め尽くされた壁などもあります。普段美術館に足を運ばない方もまるで遊園地のような気分で楽しめると思います。

また、この展覧会は日本での展覧会のために、内容がアップデートされ新たに構成されています。最新のコレクションや、日本での展覧会で世界初公開となるものも含まれています。図録も、今回の日本での展示にあわせて新たに素敵なカタログを制作していますので、楽しみにしていただきたいですね。

ポール・スミスという人は、とにかく明るくポジティブ。今年で70歳という年齢を感じさせないほど、好奇心に満ちた若々しい方です。そんな彼の目に映っているもの、そして日々を楽しく生きていくヒントが、この展覧会には詰まっています。ポール・スミスをご存知の方もそうでない方も、ぜひこの展覧会で元気をもらっていただければ嬉しいです。

(京都国立近代美術館 研究員 中尾優衣さん)

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細見美術館 神宮丸太町駅・地下鉄 東山駅

生誕300年記念 伊藤若冲-京に生きた画家- 2016年6月25日(土)~7月31日(日)

“奇想の画家”として知られ、現代でも最も注目を集めている江戸時代の絵師・伊藤若冲。その生誕300年を記念した展覧会が細見美術館で開催されます。

若冲は江戸時代の中頃、京都の台所・錦小路にあった青物問屋「枡屋」の長男として生まれました。店のあとを継いだものの40歳で家督を弟に譲り、その後は絵画制作に没頭。85歳で亡くなるまで絵画三昧の人生を送りました。

奇抜なモチーフ、大胆な画面構成、細部まで技を凝らした精巧に描かれた若冲の作品は、観る人を圧倒します。その一方で彼は、見る人が思わず微笑んでしまうようなユーモラスで優しい眼差しの感じられる作品も多く描いています。
今回の展覧会では、細見美術館の充実した若冲コレクションのなかから、「糸瓜群虫図(へちまぐんちゅうず)」「雪中雄鶏図(せっちゅうおんどりず)」といった精密な描写の色鮮やかな作品のほか、「花鳥図押絵貼屏風(かちょうずおしえはりびょうぶ)」など墨の濃淡や筆跡を生かした水墨画まで、若冲の幅広い画風を感じられる多彩な作品が展示されます。
また、若冲の生まれ育った京都での展覧会ということで、若冲ゆかりの寺院の所蔵品や作品を紹介するほか、弟子たちの作品もあわせて展示されます。

時代も国も超えて多くの人に愛される伊藤若冲。彼の京都で育まれた個性豊かで魅力的な世界を実感できる展覧会です。

※会期中展示替有り

伊藤若冲筆「子犬に箒図」紙本墨画 細見美術館蔵
伊藤若冲筆「糸瓜群虫図」絹本着色 細見美術館蔵
伊藤若冲筆「雪中雄鶏図」紙本着色 細見美術館蔵
伊藤若冲筆「鼠婚礼図」紙本墨画 細見美術館蔵

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京都国際マンガミュージアム 三条駅・地下鉄 烏丸御池駅

江口寿史展 KING OF POP 京都編 2016年6月11日(土)~9月4日(日)

マンガ家・イラストレーターとして活躍する江口寿史(えぐち・ひさし)の画業38年を振り返る大規模な展覧会が、京都国際マンガミュージアムで開催されます。

「すすめ!!パイレーツ」(1977)や「ストップ!!ひばりくん!」(1981)などのヒット作で知られる江口寿史。少ない線で立体感や質感を表現するポップな画風と卓越したデザインセンスは高い評価を受けており、マンガはもちろん広告や書籍、CDジャケットのデザイン、キャラクターデザインなど、その活動は非常に多岐にわたります。
2015年には彼の画業の集大成となる画集『KING OF POP 江口寿史 全イラストレーション集』(玄光社)が刊行され、記念展覧会が全国巡回しました。

京都展では、総数300点以上の作品を展示。1980年代から最新作まで180点に及ぶイラスト・デザイン作品のほか、代表作はもちろん単行本未収録のレア作品を含むマンガ原画約100点が登場します。
そして、昨年に明治大学で行われた江口寿史のポップな作風の形成をたどる研究展示「KING OF POP:SIDE B」にて展示された原画や作品が掲載された雑誌をはじめとする貴重な関連資料もあわせて展示されます。

会期中には、江口寿史本人によるライブスケッチイベントやトークイベントも予定。日本を代表するマンガ家・ポップアーティストの世界を間近に感じられる貴重な機会です。

※前期・後期で一部展示物が変わります。

雑誌『少年ジャンプ』(集英社)連載 「ストップ!!ひばりくん!」「夏の疑惑」扉絵 (c) 1982 Eguchi Hisashi
雑誌『Weekly漫画アクション』「美少女のいる街風景」シリーズ 表紙 (c) 1999 Eguchi Hisashi
炭酸MATCH広告イラスト (c) 2015 Eguchi Hisashi

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大阪市立東洋陶磁美術館 なにわ橋駅・北浜駅・淀屋橋駅

特別展 没後100年 宮川香山 2016年4月29日(祝・金)~7月31日(日)

幕末から明治にかけての激動の時代、国内外で活躍した陶芸家・初代宮川香山。その没後100年を記念した展覧会が大阪市立東洋陶磁美術館で開催されます。

19世紀後半以降、西洋では日本の美術品がジャポニスムとして芸術活動に影響を与えるほどの大流行となっていました。日本でも西洋技術を取り入れた新たな工芸品が生み出され、主要な輸出品として数多くの品が外国へと送られました。
そんな時代にまれた宮川香山は、外国で通用する日本ならではの陶磁器を作るべく、明治3年に京都から横浜へ移住。京焼の伝統を踏まえつつ緻密な装飾を施した「眞葛(まくず)焼」を制作し、欧米の万国博覧会へ次々に発表します。彼の作品は大絶賛され、数多くの受賞を果たし、“マクズ・ウェア”として一躍有名となりました。

今回の展覧会では、眞葛焼研究者のコレクションを中心に約150件展示されます。
香山の眞葛焼の特徴は、京焼で培った緻密で華麗な上絵金彩と、大胆な立体装飾「高浮彫(たかうきぼり)」です。器の外側に今にも動き出しそうな大きな蟹が彫られた「褐釉高浮彫 蟹 花瓶(かつゆうたかうきぼり かに かびん)」や、今にも動き出しそうな猫の姿を蓋にあしらった「高浮彫 牡丹ニ眠猫覚醒蓋付 水指(たかうきぼり ぼたんにねむりねこかくせいふたつき みずさし)」は、その代表作です。
一方で香山は釉薬や中国の古陶磁なども熱心に研究していました。その成果を生かし、後半生においては「黄釉銹絵 梅樹図 花瓶(おうゆうさびえ ばいじゅず かびん)」など、繊細かつ優美な作品を多く生み出しました。彼の多岐に渡る作風は、ロイヤル・コペンハーゲンなどヨーロッパの名門窯元にも影響を与えたといいます。

変わりゆく時代のなかで、日本の近代陶芸の最先端に立ち続けた宮川香山。その華やかな世界を堪能できる展覧会です。

重要文化財 黄釉銹絵 梅樹図 花瓶 (おうゆうさびえ ばいじゅず かびん) 1893(明治26)年 高52.1㎝、口径14.5㎝、胴径25.8㎝ 東京国立博物館蔵 TNM Image Archives
重要文化財 褐釉高浮彫 蟹 花瓶 (かつゆうたかうきぼり かに かびん) 1881(明治14)年 高36.5㎝、口径39.8×19.5㎝、底径16.5×16.3㎝ 東京国立博物館蔵 TNM Image Archives
高浮彫 牡丹ニ眠猫覚醒蓋付 水指 (たかうきぼり ぼたんにねむりねこかくせいふたつき みずさし)  明治時代前期・19世紀後期 高29.7㎝、口径16.3㎝、底径14.6㎝ 田邊哲人コレクション(神奈川県立歴史博物館寄託)

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展覧会スケジュール2016年6月~8月

 下記の展覧会名をクリックすると展覧会の詳細情報へ移動します。

  • ダリ展 ● 2016年7月1日(金)~9月4日(日) ● 京都市美術館
  • ポール・スミス展 HELLO, MY NAME IS PAUL SMITH ●2016年6月4日(土)~7月18日(祝・月) ● 京都国立近代美術館
  • 生誕300年記念 伊藤若冲-京に生きた画家-  ● 2016年6月25日(土)~7月31日(日) ● 細見美術館
  • 江口寿史展 KING OF POP 京都編 ● 2016年6月11日(土)~9月4日(日)  ● 京都国際マンガミュージアム
  • 特別展 没後100年 宮川香山 ●2016年4月29日(祝・金)~7月31日(日) ●大阪市立東洋陶磁美術館

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